大晦日に、おせちの持ち帰りレッスンレポートです。
このおせちは、私が長年作り続けてきた我が家のおせち。
毎年少しずつマイナーチェンジを重ねながら、「私の想う一番おいしい形」を探してきたものです。
そのおせちを、今年はみなさんと一緒に作る一日となりました。
初めての方も、年代もさまざま
ご参加くださったのは増席して9名。そこにアシスタントになってくださった、お菓子教室ひすなずたの大下先生と私の11名。
おせち作りが初めての方、一部作っているけれど少しハードルを感じていた方、年代も本当にさまざまでした。
作業は、まるでお祭りのよう。
”チーム11人”は、初対面でも「次は~だって。」「〇〇しましょうか?」など声を掛け合いながら、どんどん進めていきます。
「終わるの?」と思いながらも…
おせちはやること満タンで、なんせ時間がない。途中でふと 「今日、終わるのかな?」 とよぎった瞬間もありました。
が、そんなことも考えるヒマもない。「さぁ、どんどん行くよー。」と進みます。
予定より時間は延長。 みなさん疲れていないかな、と少し心配にもなりましたが、
「こんなの、一人じゃ絶対にできない」 「来年も、絶対やってください!」
そんな言葉をかけていただき、胸がいっぱいになりました。
仕上げに向かって、一気に
料理を冷ます合間に、賄いタイム~。イェイ!白味噌のお雑煮&しらすチーズトーストっていう炭水化物どうしの斬新な組み合わせ(笑)
ここでパワー充電です。
お雑煮のお餅は、 前日につきたてのものを「あもや南春日」でゲット。
「お餅美味しい~。」と召し上がってくださって、
「気づかれました?」と言いたかったけど、言えたっけ?
猛スピードで髪の毛振り乱してたので(笑)
後半に入ると、ぐんぐん形になっていきましたよ~。
仕上げ、盛り付けの工程に入った頃には、 アトリエ全体に集中と高揚感が広がっていました。
金粉、南天、ハラン、千両、松などのあしらいで、最後の少しで一気に変わります!
並べた瞬間の「わ~~!」
それぞれのお重に盛り付け、ずらりと並べた瞬間、「わ~~!」
と、自然に歓声と拍手が上がりました。
盛り付けには個性が表れ、 お持ちのお重もそれぞれに生かされていて、本当に圧巻!!
「その盛り付けもいいですね。」「いい感じ!!」
「器の使い方も素敵。」「実は100均よ。」
「家にあった松花堂弁当箱を活かせてよかった~。」
嬉しい会話があっちこっちで。
そう、これが見たかったの!!
事前に「おちょこや珍味入れがあると便利ですよ。」とお伝えしていたところ、
みなさんしっかり持参してくださり、 とても上手に活用されていました。
各ご家庭から届いた、うれしい声
後日、たくさんの感想をいただきました。「今まで購入していたおせちは食べ残りが出てしまい、
ついには買わなくなっていました。今年は初めて完食!
家族みんなが楽しみにしてくれて
『美味しい!美味しい!』と言ってくれて、涙が出そうでした。」
「特にお肉と田作りが大人気でした!」
「ごぼう、人参、レンコン、昆布巻きを母がとても気にいってくれました。」
「里芋フライ、鮃の昆布巻き、栗きんとんは、目を輝かせて喜んでくれました。」
「どれもひと手間かかっていて、本当においしいと大好評でした。」
「92歳の義母を囲み和やかなお正月を過ごすことができました。
心より感謝しています。嫁の株がかなり上がりました(笑)」
「11人のチームワーク達成感がありました。
素敵なレッスンに参加させていただいてうれしいです。」
「上質な食材を揃えて下さり、お味も見た目も丁寧に考えられたメニュー構成。
随所に行き届いた心配りに思わず感動。大満足の大晦日となりました。」
どの言葉も、私にとって宝物です。
私がおせちを作り続ける理由
私はいつも、 「自分が食べたいもの」 「家族に食べてほしいもの」 を基準におせちを作っています。このおせちで、 気持ちよく、晴れやかな新年を迎えたい。
おせちがないと、どこか落ち着かない感覚が、私の中にはあります。
子どもの頃は、よそ行きの服をきて人少ない地元の神社にお参りにいき、
お座敷にお膳を並べて、その日しか使わない塗りの器をだし、
お屠蘇は年少者から順に飲んで~という感じのお正月でした。
ハレの日とケの日の区切りがついてリフレッシュする感覚。
育ってきた感覚がしみこんでいるのかもしれないですね。
普段のレッスンと、おせちは別もの
普段のレッスンでは、 手間なく・おいしく・見栄えよく を大切にしています。でも、おせちは別。
この日は、いつもはあまりしない飾り切りをし、 あく抜きも、いつも以上に丁寧に。
歳神様と共にいただく大事な食事、目指すのは、にごりのないクリアな味です。
煮しめが炊き上がり、いったん冷めたところで、
「さぁ、ここから水気を切って、 一種類ずつ違った仕上げをしていきますよ。」と声をかけると、
「えーっ。これで出来上がりじゃないんですか?(まだ作業あるの?的な)」
と少し空気が変わった気もしましたが気にしない(笑)
煮しめは、ここからが本番。
素材別に煮ないかわりに、素材ごとに仕上げを変えて、見た目も華やかに、食べ飽きないようにします。
「えーっ!これで?」が、実は一番人気
もうひとつ、毎年必ず反応があるのが、カシューナッツ田作りです。この田作りは、飴を絡めません。
下味をつけて揚げて、「はい、これで出来上がりです」
とお伝えすると、 今度は別の 「えーっ!これで?」 という声が。
でも実は、この飴絡めしない田作り、 ほとんどのみなさんが
「手が止まらない」 「今まで食べたことない」とおっしゃる、隠れた人気者なんです。
あっちこっちで集めた材料
おせちに使う材料集めはなかなか大変です。求肥昆布は「こんぶの土居」、出汁は「日鰹」さん。牛肉は「萬野屋」さん。
黒豆の砂糖”松ザラ”は「鴻商店」さん。
鮃は前日に生野商店街の魚屋さんで丁寧にさばいてもらい、ペーパーで包んでもらいました。
木津市場、黒門市場、空堀商店街、生野商店街、 スーパー、デパ地下と色々まわります。
どこのどれも外せないものがあるんです。
手作りだからこそのフレッシュ感と贅沢感だと思います。
伝えたい気持ち、ゴールを目指して
本当は、ひとつひとつもっと丁寧にお伝えしたい。使うみりんの味見もしてほしい。
作業もそれぞれ体験してほしい。
けれど時間には限りがあります。
その分、レシピには「見てわかる」よう、しっかりと書き込みました。
この日はまさに、 おせち祭り。
それぞれのご家庭に無事持ち帰っていただくことをゴールにみんなで頑張りました。
感謝をこめて
アトリエの場を提供してくださり、 当日のアシスタントを務めてくださった大下先生。先生がいなければ、このレッスンは成り立ちませんでした。 心から感謝しています。
そして、大晦日という一番忙しい時期にご参加くださったみなさま。
ハードなレッスンを、やる気満々で、最後まで一緒に走り切ってくださり、本当にありがとうございました。
このおせちとともに、 笑顔と希望に満ちた一年が始まりますように。
前日、前々日はほぼ徹夜に近い仮眠でした。
大晦日は、 「おせちはもうできているし、今年は鼻歌まじりで紅白歌合戦を見るんだ~。」
なんて思っていたのですが、 現実は、家で年越しそばを食べきったかどうか…というあたりから記憶がなく、
どうやって寝たんだろ。聖子ちゃん見れなかったし、除夜の鐘も聞いてない(笑)
でも、疲れよりも達成感でいっぱいでした。
今年の大晦日もマイナーチェンジして開催したいと思っています。
